競馬 想い出の歴史

競馬といえば、武豊

最強世代、復活へ

 “最強世代”

 彼らが3歳の時にはそう呼ばれていた。彼らが古馬になったと他の世代を蹴散らし、彼らだけでGⅠタイトルを総ナメすることを疑う人は誰もいなかった。彼らはあのとき、確かに強かった。3歳暮れの有馬記念では、サトノダイヤモンドがあのキタサンブラックに勝った。然もブラックが沈んだ訳でもない。あのブラックを躱しての1着。古馬相手でも決して見劣りしない、最強世代のその名に恥じぬ、強さだった。

 

 全ては凱旋門

 マカヒキは3歳時に、サトノダイヤモンドは4歳時にそれぞれ凱旋門賞に挑戦した。ここからだった。彼らに異変が起きたのは。途轍もなく、海外遠征に向かなかった。環境の変化に対応するのが苦手な馬だった。二頭の父、ディープインパクトも欧州は合わなかった。小動物がコースから出てくるだけで怖がった。完全に人工的なコースの日本とは正反対の殆ど自然の中で行われる。全くの別物だった。環境の変化というのは想像以上に酷だ。水が違う。食べ物が違う。風が違う。何から何まで日本とは違う。アメリカ遠征時、あの名馬シンボリルドルフでさえ、ルドルフでなく、ただの馬だったと語られた程、海外遠征というのは難しい。

もし凱旋門に行っていなければ…………

そう思わずにはいられない程、遠征以降の彼らの成績は別の馬の様に芳しくなかった。

 

 復活へ

 最強世代の菊花賞馬、サトノダイヤモンドが今月8日の京都大賞典で、ロードクエストスワンSで、再び重賞を制した。彼らが重賞ウィナーへと返り咲いた。彼らも次はGⅠ。その前に、最強世代のダービーとして、再び最強世代と呼ばれる為に。いざ、復権へ。阪神大賞典杉本清の実況の様に今日は何が何でもマカヒキ

甦れ、マカヒキ