競馬 想い出の歴史

競馬といえば、武豊

天皇賞(春)Ⅱ もう一つの驚いたこと

     ゴールドアクター    キタサンブラック
この2頭が人気を分け合っている。13時現在順に3.7倍、4.8倍である。春天はディープ以来10年間1人気が来ていない。あのオルフェーヴルゴールドシップも飛んだ。だから……という人もいるかもしれない。そんなことはどうでもいい。それよりも驚いたことがあった。何を今更と言われるかもしれない。ただこんなことになるとはその時競馬を見ていた人は思わなかっただろう。何が言いたいかというと言うと彼らの血統について。競馬がblood sportsと言われる様に血統が重要であり、この血のロマンこそが競馬の競馬たる所以であろう。彼らの生まれてくる前に決められた自らではどうすることも宿命を人は血統と呼ぶ。そのためどんなに好成績を残しても種牡馬になれない馬もいる。今となっては血統表中に入っていない馬を探すのも難しくなったSunday Silence(サンデーサイレンス)もである。アメリカでは彼の母系に重賞勝利馬は疎か条件戦馬も探さなければならないほど走らない血統であったもののかの大種牡馬ヘイローを付けたことで眠っていた血が覚醒した。だがしかし、その母系が途轍もなくどう仕様もなくよくここまで残れたなという血統であったため国内では種牡馬になるという話が持ち上がらなかった。それに目を付けたのが社台の吉田善哉であった。それにより今日のここまでのSS系の大繁栄があるのだが、サンデーサイレンスがそうであった様にスクリーンヒーローブラックタイド種牡馬になり、その上産駒がGⅠ馬までになるとは誰が思っただろうか。しかもブラックタイドに関しては父の全弟があのディープインパクトであっただけで彼自体はGⅡ一勝馬である。スクリーンヒーローは確かにJCを勝った正真正銘のG1馬であるが、アクターの母ヘイロンシンは障害OP1勝馬であり、戦績は28戦2勝(2-2-4-20)でしかも障害未勝利と障害OPである。確かにアクターの母父Alysheba(アリシーバ)はアメリカのGⅠ3勝馬である。だがしかし、である。冷静に考えれば考えるほどこの血統でくるとは思えないがそれが血のロマンであり競馬が競馬たる所以である。
 やはり競馬に絶対はない。というより競馬は何もわからない。そう痛感した。