競馬 想い出の歴史

時代は移り変わる。けれども今も変わらぬことがある。それは武豊がトップを走り続けているということ。そして、彼は日々進歩しているということ。

普通だった 《天皇賞・秋 回想》

 キタサンブラックにとって、武豊にとって、それは普通のことだった。当然のことだった。彼らにとって。ブラックがブラックなら、ユタカもユタカ。ただ、それだけ。彼らは彼らだっただけ。勝つべくして勝った。キタサンブラックという馬は、武豊というジョッキーは、それほど、他との差が歴然としていたということ。彼らが超越しているということ。それは今更、改めて言う必要もない。あんな競馬を魅せられた後に、どれだけ飾った言葉を並べても無意味なのだから。ただ、彼らは凄かった。それは疑う余地もない。だが、それは彼らにとって、凄かったのではない。彼らにとっては、普通だったのだ。彼らは普通に凄かったのだ。彼らの能力から想像できない様なことは何もしていない。何一つと。ユタカも以前からゲートについての懸念はしていたし、前に行かなくてもいいこと言っていた。ただ、それが実際に起きたことがなかっただけ。逃げて上がり3ハロンが最速だったこともあった。想像には難くないこと。ただ、それが起きただけ。実際に。現実になっただけ。別に何も、今更驚くこともない。彼らにとって、普通のこと。唯々。普通のことをしただけ。彼らにとって普通のこと。ただ、それが他の馬たちと比べるとき、それは途轍もなく、異次元だったということ。ただ、それだけ。普通のことが、普通に起こった結果。本当に、それは普通だった。唯々、普通だった。ただ、それだけ。