競馬 想い出の歴史

競馬といえば、武豊

もう一度頂点へ エイシンヒカリは強い

 完敗だった。6頭立ての6着。

敗因には、高低差22mの府中の8倍以上の差。重過ぎる馬場。マークされたこと。距離。アスコットへの適性。などなど。更には、そもそもそんなに強くない。前走フロック。などと言った声まで聞こえた。

 しかし、フロックでGⅠ2勝や10馬身千切って勝てる筈もない。また、他の理由もどれも根拠が弱い。だから、私はエイシンヒカリは敗れたもののそこまで悲観していない。何故なら、エイシンヒカリは歴史的名馬だと私は今も変わらず思っているからである。

 レース後。

「状態は良かったし、途中までは良かったが、難しいね。少し掛かったけど…。(馬場状態が影響した?)それは言い訳にならない」

武豊。また、

 「結果は残念でした。馬の状態も良かったと思うし、落ち着いていて雰囲気も良かった。最初はいい感じだったが、その後ハミをかんだかな…。直線では後続を突き放せるシーンがなかった。残念です。」

とも武豊は言っていた。

 

私は思った。この馬に馬場は関係ない。この馬が並みの馬ではないことは前回の記事で書いた通りである。アイルランドトロフィーで彼は内埒から外埒にヨレても、勝った。勝ったのだ。並みの馬が成せる技ではない。だから、彼の好きな様にさせれば良いのではないだろうか。人間武豊が22mという高低差を気にし過ぎて抑えたからスタミナを消耗してしまったのが敗因ではないだろうか。掛かった所で行かせれば良かったのではないだろうか。サイレンススズカの様に大逃げをすれば良いのではないだろうか。エイシンヒカリは並みの馬ではないのだから。と私は思った。

 しかし、エイシンヒカリのことを一番分かっているのは主戦の武豊である。負けて判ることも当然ある。誰よりも勝利に貪欲な彼がただで転ぶ筈がない。どんな時でも勝つための競馬をする彼だから。常々、“相手の馬がどんなに強かろうと、相手が何か不利を受け80%の力しか出せず、自分が120%の騎乗をすれば勝てる。”と言っている彼だから。浮き沈みの激しい競馬界で常にトップに立ち続けた天才武豊なのだから。それにヒーローは一回負けないと。それで再び頂点に戻ってくる。それでこそ英雄である。大目標が凱旋門賞であることは変えないで欲しい。もう一度GⅠの頂点に。ヒカリと共に。世界の現役最強馬としての復権を。誰もが認める世界の歴史的名馬に。凱旋門賞を50馬身いや、100馬身という歴史的大差で逃げて千切って勝つ姿を私はを見たい。どんなに強い馬も負けることはある。また圧勝すれば良い。やっぱり、エイシンヒカリは強いと誰もが思う勝利を。強烈なインパクトの勝利を。史上最強馬へ。

世界の光、いざ輝け。